BEV(電気自動車)とはどんなクルマ?仕組みやメリットを解説
BEV(電気自動車)とはどんなクルマ?仕組みやメリットを解説
最近、テレビやSNSなどでも目にすることが多くなったBEV(電気自動車)。
「興味はあるけど、他のクルマとどう違うの?」「BEVってなんだか難しそうだし、自分にはまだ早いかな」と考えている方は多いでしょう。
この記事では、BEV(電気自動車)について、仕組みやメリット、デメリットを詳しく解説します。
<目次>
1.BEVとは?
1-2「BEV」と「EV」は別のもの?
2.BEVの仕組み・特徴は?
2-1.充電はどのようにするの?
2-2.充電はどこでできるの?
3.BEVのメリットは?
4.BEVのデメリットは?
5.まとめ
1.BEVとは?
BEVとは「Battery Electric Vehicle」の略で、電気自動車とも呼ばれます。
ガソリン車と違ってエンジンは積んでおらず、バッテリーに蓄えた電気のみを使って走行するクルマのことを指します。
BEVは走行中にCO2を排出しないため、環境負荷の低減に大きく貢献し、持続可能な交通手段として多くの注目を集めています。
1-2.「BEV」と「EV」は別のもの?
一般的に「EV」というとBEV(電気自動車)を連想される方も多いかもしれませんが、厳密には「電動車」を指す言葉として使われます。
電動車とは電気を動力とする車の総称です。
そのため、HEV(ハイブリッド車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)、FCEV(燃料電池車)などの電気とガソリン(水素)を併用して走る車もEVに分類されるのです。
トヨタのEV(電動車)についてはこちらでも詳しくご紹介しています。
2. BEVの仕組み・特徴は?
BEVはエンジンを積んでおらず、バッテリーに蓄えた電気だけで走行するのが最大の特徴です。
ガソリン車は、ガソリンを燃焼させるエネルギーでエンジンを動かし、その力で走行しますが、BEVの場合はガソリン車と違ってエンジンはありません。
また、ガソリン車の場合、ガソリンスタンドでガソリンを給油することで走行できますが、BEVの場合、自宅や公共の充電スタンドで充電することで走行できるという違いがあります。
2-1.充電はどのようにするの?
BEVの充電はクルマに充電器の充電コネクタを接続することで充電できます。(※1)
充電方法は、「普通充電」と「急速充電」の大きく2つの方法で行うことができます。
それぞれの違いは充電時間です。
普通充電の場合は、一般的に3~6kWで出力され、数時間~数十時間程度と、充電時間が長くなるのが特徴です。
急速充電の場合は、一般的に50kW以上で出力され、30分程度と短時間で充電可能です。
普通充電はゆっくり時間をかけて充電されるため、自宅やショッピングモール、宿泊施設など、滞在時間を長く確保できるシーンに向いています。
急速充電は、サービスエリア・パーキングエリアやディーラーなど、滞在時間が比較的短く、素早く充電したいときに最適です。
外出先で充電する場合は「普通充電」と「急速充電」を使い分けると良いでしょう。
(※1)充電方法は充電器によって異なります。
2-2.充電はどこでできるの?
BEVの充電はご自宅または公共の充電スポットでおこなうことができます。
道の駅やサービスエリアはもちろん、ショッピングモールやコンビニなどの商業施設、地方自治体の公共施設など、全国約25,000基(※2)を超える充電スポットが利用可能です。
充電スタンドは全国で増え続けており、埼玉県内の充電スポット数は1,000件以上(※2)にもなります。
埼玉県内のガソリンスタンド数は約870件(※3)なので、充電スポット数は意外にも多いことが分かります。
(※2)2025年9月時点。GOGOEVの拠点数より算出。(※3)2025年9月時点。GOGOGSの拠点数より算出。
3. BEVのメリットは?
BEVは走行時にCO2を排出しないため、地球環境に優しいというメリットがありますが、それ以外にも多くのメリットがあります。
ここからは、BEVに乗るメリットを5つご紹介します。
メリット①優れた加速性能と走破性
先述したように、BEVはモーターで駆動します。
発進直後にトルクがピークに達するので、アクセルを踏み込んだ瞬間に一気に加速するようなパワフルかつ高い加速性能を感じることができます。
ガソリン車では味わえないような伸びやかでスムーズな加速は、運転が好きな方にとって嬉しいメリットでしょう。
さらに、トヨタのbZ4Xのように、電池パックをアンダーボディに配置しているようなクルマでは、車体が低重心化されているため、パワフルながらも安定した走りを楽しむことが出来ます。
メリット②駆動音が少なく静粛性が高い
BEVはモーターで駆動することから、ガソリン車のようにエンジン駆動音を発しません。
そのため、走行中も高い静粛性を実感できるでしょう。
エンジンによる振動もないので、走行中でもストレスなく過ごせ、同乗者との会話や音楽を存分に楽しむことができます。
メリット③ガソリン車と比べるとランニングコストを抑えられる
BEVはガソリンの代わりに電気で走行するので、ガソリン車よりも燃料代を抑えることができます。
特に自宅での充電環境があり、夜間の電気代が安くなる地域では、深夜に充電を行うと電気代がより抑えることができます。
さらに、ご自宅に太陽光電池など発電できる環境が整っている方は、太陽光でつくった電気を活用できるため、よりランニングコストを抑えることができます。
他にも、BEVの場合はエンジンがないためオイルやフィルター交換は不要となり、メンテナンス費用の負担が軽くなるというメリットもあります。
メリット④税制面で優遇を受けられる場合もある
BEVをはじめとしたEVの購入には国の補助金である「CEV補助金」を活用できることがあります。
条件を満たした車両を購入した場合、一定期間内に申請すれば補助金として購入費用の一部が負担されます。
令和7年度CEV補助金では、トヨタのbZ4Xの場合90万円の補助金を受けることができます。(※4)
また、購入時の補助金以外にも、エコカー減税やグリーン化特例、環境性能割などの減税制度の対象となるため、自動車税が抑えられるというメリットもあります。
「エコカー減税」「グリーン化特例」は、排出ガス性能や燃費性能が優れた車の自動車重量税が軽減または免除される制度です。
「環境性能割」については、登録車は通常、燃費性能に応じて0~最大3%課税されますが、bZ4Xの場合は非課税となります。
(※4)2025年9月現在の情報です。
<CEV補助金について>
令和7年度CEV補助金は、2025年4月以降の新規ご登録済みの自家用車が対象となり、補助金を受給するには定められた期間(4年または3年)の保有義務があります。
グレード、オプション選択等の諸条件によっては、軽減措置の適用内容が変わる場合がございますので、詳しくは次世代自動車振興センターHP(https://www.cev-pc.or.jp)をご確認ください。また、補助金の予算超過などの理由により、申請受付期間中であっても補助金を受給できない場合や補助金額が変動する場合がございます。
メリット⑤緊急時の非常用電源としても活用できる
BEVに搭載されているバッテリーはいざという時の非常用電源としても活用できます。
外部給電機能を使えば、万が一の停電時や災害時にも移動できる電源として活躍します。
車の中や屋外などで、スマートフォンの充電はもちろん、パソコンをはじめとした家電製品を使うことができます。
さらにV2H(Vehicle to Home)をあわせて活用すれば、クルマに蓄えた電力を家庭の電気として使えるようになります。
4. BEVのデメリットは?
BEVには多くのメリットがありますが、購入する際はデメリットも理解しながら検討することが大切です。
ここからは、BEVのデメリットについても紹介します。
デメリット①車両本体価格が高い
BEVはガソリン車と比較すると車両本体価格が高く設定されている傾向があります。
100%電気で走行するぶん、大容量のバッテリーを搭載する必要があることが理由の1つです。
ただし、最近では比較的リーズナブルな価格のBEVも登場しているほか、先ほどご紹介したように、国や地方自治体の補助金を活用することで、負担を抑えることもできます。
デメリット②充電に時間がかかる
BEVの走行には充電が不可欠ですが、充電時間は一般的なガソリン車の給油と比べると時間がかかります。
ガソリン車の場合、数分で給油できますが、BEVの場合は急速充電でも数十分、普通充電であれば10時間以上の時間を要することもあります。
充電する際は、お買い物や食事をしたついでに充電する、道の駅で休憩したついでに充電するなど、スキマ時間を上手く使って充電するのが良いでしょう。
ガソリン車とは異なる特徴を持つからこそ、ご自身のライフスタイルや使用頻度も加味したうえで無理なく乗り続けられるかを検討することが大切です。
デメリット③自宅充電をする場合は専用設備が必要
BEVをご自宅で充電できるようにする場合は、充電器を設置する必要があります。
ご自宅の状況によっては電気工事が必要な場合もあり、工事や設置には費用がかかる点をデメリットに感じる方もいらっしゃるでしょう。
ただし、設置する機器やお住まいの地域によっては、充電設備の設置にも補助金を活用できる場合もあります。
5. まとめ
ここまで、BEVの特徴やメリット、デメリットについて解説しました。
BEVはガソリン車とは異なり、バッテリーでモーターを駆動し、走行するクルマです。
走行中はCO2を排出しないため、環境に配慮したライフスタイルを実感できる選択肢といえます。
充電に時間がかかるなどのデメリットもありますが、BEVならではの走行性能やコストメリットなど嬉しいメリットも多くあります。
購入する際はご自身のライフスタイルや使い方に合っているかを検討することが大切です。
ネッツトヨタ東埼玉ではBEVやPHEVをはじめとしたEVに関するご相談を承っております。
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